2012年12月23日日曜日

第2回アドバンスコースを開催しました

 行動コーチングアカデミーの奥田健次先生をお招きして、第2回アドバンスコースを開催しました。
 アドバンスコースでは1回目にアドバイスを受けた事例の経過報告、新たな事例の検討会を行いました。今回も奥田先生からは事例に対してのアドバイスとして標的行動の考え方や指導のコツ、ステップアップの基準などたくさんのご助言をいただきました


 午前の事例経過報告では、1回目のアドバンスコースでのご助言を取り入れた結果を報告しました。
 場面によってできたり、できなかったりするお子さんの事例では、できない場面をできる場面の状況に近づけることで標的行動が自発するようになりました。どこに問題があるのか、原因は何だろうと悩んでいましたが、どのように環境を変えていくと問題が解決するのか(できるようになるのか)という発想で指導を考えることができました。

自発性の低いお子さんの事例では、活動と好子を提示するタイミング、記録の取り方などご指導いただきました。活動に対しての自発性が高まり、好子の提示のタイミングや量、活動量など大変勉強になりました。お子さんも目的をもって活動に取り組む様子も見られるようになりました。
 どちらの事例も1回目のアドバイスを受けて指導に取り組んだ結果、問題の改善がみられました。子どもの良き学習とともに、スタッフ自身も学びの多い実践となりました。

午後の事例検討会は、逸脱行動の多いお子さんの事例を取り上げました。社会的妥当性の高い指導を行っていくためにはどのように進めていけばいいかということについてご指導いただきました。
子どもの行動について「どうしてそのような行動を行うのか」という原因推定を行うこと、将来その子どもが身につけていたらよいと思うスキル(子どもの将来にプラスになる行動)について考えるということ。子どもの行動を変えるためには、子どもへのアプローチを行うだけではなく環境設定についても考えること。これを個人ではなく、チームで行っていくためにはどのように話し合いを進めていくかということについてもご助言をいただきました。

 研究会スタッフでも日頃、「こうあるべき」「こうしなくてはいけない」という固定概念にとらわれてしまい、子どもの行動を制御してしまう指導を考えがちでしたが、「発想をかえることの大切さ」を改めて気付かされました。

奥田健次先生には大変お忙しい中、標的行動の設定から指導のポイント、記録に関することなど、ご丁寧に教えていただき、大変充実したアドバンスコースになりました。本当にありがとうございました。

徳島ABA研究会 連絡板

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